
1989年生まれの丸佳浩選手。
2007年に高校生ドラフトで広島に入団しています。
2011年に1軍に定着し、以降は盗塁王・6年連続ゴールデングラブ賞・最高出塁率・2年連続MVPと走攻守にわたって目覚ましく活躍し、2019年に巨人にFAで移籍しました。
長年に渡って活躍している丸選手ですが、FAにともなって年俸が激増しファンからいろいろな意見が出ているようです。
巨人時代の成績と照らし合わせて、丸選手の年俸が高すぎるのかどうかを調べていきたいと思います。
広島時代の成績と年俸
広島時代の丸選手の成績と年俸を見てみると。
1軍に定着した2011年が、打率.241、本塁打9本、打点50で年俸600万円でした。
以降は、
2012年 年俸1700万円・打率.247・本塁打4・打点22
2013年 年俸2300万円・打率.273・本塁打14・打点58 ※29盗塁で盗塁王、チーム三冠
2014年 年俸5100万円・打率.310・本塁打19・打点67 ※背番号9に変更
2015年 年俸9000万円・打率.249・本塁打19・打点63
2016年 年俸8500万円・打率.291・本塁打20・打点90
2017年 年俸1億4000万円・打率.308・本塁打23・打点92 ※MVP、最多安打
2018年 年俸2億1000万円・打率.306・本塁打39・打点97 ※MVP、最高出塁率
これを見ると、球団成績に応じた年俸の上昇になっているようです。
2016年に優勝した後は順調に年俸が上昇しています。
MVPを2年連続受賞した広島在籍最終年の2018年には、黒田以来の2億円超えプレーヤーです。
広島は年俸が低い球団ではないですが、巨人やソフトバンクと比べると球団年俸でどうしても見劣りしています。
恐らく巨人ソフトバンクなら4億円プレーヤーだったのではないでしょうか。
巨人の菅野投手の年俸が4億50000万円ですので、これに近いもしくはこれ以上の年俸の可能性があったと思います。
※年俸は推定です。
広島が異例のFA残留を認めて慰留するも巨人へ移籍
そして2018年にFA資格を得た丸選手はFA宣言をします。
2年連続MVPを受賞した選手なので、当時は大きなニュースになっていました。
広島は当然慰留に走り、年俸の増加と当時は珍しかったFA宣言後の残留を容認します。
この時、名乗りを上げた球団が巨人と丸選手の地元千葉ロッテです。
ロッテの提示額が6年30億プラス監督手形、巨人は5年35億円といわれてます。
広島は3年12億円を提示したと言われています。
最終的に丸選手は巨人を選びます。
丸選手のコメントによると原監督に『カープのいいものをジャイアンツに持って来てほしい』『まだまだ長い野球人生の中で絶対にプラスになるから』と言ってもらえたと語っています。
子供の頃から巨人ファンで東京ドームに野球を見に行っていた丸選手ですから巨人を選んだのではないでしょうか。。
巨人でもスタメンに定着し活躍する
巨人に入団し、原監督の背番号8をつけます。
そして巨人の開幕戦が広島戦でした。
広島の投手は大瀬良です、結果は丸選手の4三振に終わり巨人も負けてしまいます。
ただし、第3戦に二塁打を打ち広島に勝ち越します。
以降も活躍し150本塁打を記録するなど1年目から全試合出場を果たし、ゴールデングラブ賞を受賞するなど巨人の5年ぶりの優勝に大きく貢献しました。
成績は、打率.292・本塁打27本・打点97点・出塁率.388でした。
2年目は開幕前に骨折していたものの、全試合出場を果たします。
この年はゴールデングラブ賞は逃しますが、活躍し巨人の連覇に貢献します。
成績は、打率.284・本塁打27本・打点89点・出塁率.375でした。
2020年に8年連続二桁盗塁がとぎれるなど、広島時代よりも少し成績が落ちてますが、十分いい成績です。
特に球眼がよく出塁率の高さが際立ってます。
広島は出してはいけない選手を出してしまったといわれ、丸選手がいなくなった後、2019年4位、2020年5位と低迷してしまいす。
FAは悪という根強い風潮
もともと、巨人は金にものを言わせたFAでかなり悪評を買ってました。
丸選手以前のFAへの風潮は球団、ファンからみてもあまり良い印象を持っていませんでした。
裏切り者などといった心無い言葉を投げかける広島ファンもいたほどです。
巨人への移籍ということもあり、風あたりが強かったのではないでしょうか。
しかし、この時のFAで広島はFA宣言後の残留を認めています。
この頃は球団側もFA選手に対してFA宣言後は残留を認めないのが普通でした。
野球選手は入団先を希望通りにできません。
FA権を取得するまで所属先選定の自由がなく、このFAではじめて所属先を自分で決めることができるのです。
この時のFAで何が起きたかと言うと目玉選手のFA宣言を球団が宣言後の残留を容認したことで、選手がFA宣言を行いやすくなったと思います。
一番いい条件の球団に入団したことで、温情などでは客観的な評価が大事だと世間に思わせました。
野手の国内大型契約で、他の野手にもFAでの希望を与えたのではないでしょうか。
このFAで丸選手の2019年年俸ランキングは球界7位になりました。
高額年俸を手にしても、シーズン中は打席後のベンチでメモを取り、シーズンが終わった後も翌年へ向けた準備を怠らない丸選手。
そして何より、広島で3連覇、巨人で2連覇と、現在一人5連覇を達成しています。
今後の丸選手の活躍に注目です。