冨安健洋

ロシアW杯終了後、森保一監督率いる日本代表に召集されセンターバックとしてアジアカップでも活躍した冨安健洋選手。

小学生の時にサッカーを始め、高校在学中にJリーグのアビスパ福岡のトップチームに昇格しプロデビューを果たしました。

年代別の代表に選出され、19歳でベルギー1部のシント=トロイデンVVへ移籍し念願の海外でのプレーを叶えました。

2019年からイタリア1部セリエA古豪のボローニャFCでプレーしています。

移籍1年目ながらボローニャFCでは右サイドバックのレギュラーとしてリーグ開幕戦から先発出場を果たし、チームの守備において重要な役割を担うキーマンとなっています。

日本人離れした体格で相手に当たり負けない対人守備の強さや足の速さに定評があり、今後成長が楽しみな日本サッカーの若手有望株です。

どんな才能あるサッカー選手でも怪我は大敵です。怪我によって選手生命が左右されることもあります。冨安選手も2019年10月に怪我を経験しました。そんな冨安選手の怪我についてと復帰後の状況について調べてみました。

【怪我人が続出した森保ジャパン】

西野朗監督率いる日本代表が2大会ぶりに決勝トーナメント進出を決めた2018年ロシアW杯。

決勝トーナメント初戦のベルギー戦では、2-3の逆転負けを喫すも一時は2点のリードを奪う展開を見せるなど日本全国がサムライ・ブルーの躍進に熱狂しました。

その大会後、新生日本代表の監督として指揮をとったのが森保一監督。

初陣となった2018年9月に行われたコスタリカ戦では、代表選手の顔ぶれもガラリと変わり、欧州で活躍する南野拓実選手、中島翔哉選手、東京オリンピック世代の堂安律選手などの若手が多く召集されました。冨安選手も初招集された一人でした。

森保ジャパンは初陣から5試合で4勝1分の無敗で、初の公式戦となるアジアカップを迎えました。

しかし、本大会を前に代表メンバーで怪我人が発生し、浅野琢磨選手、中島翔哉選手、守田英正選手が負傷離脱。本大会では決勝でカタールに1-3で敗れ準優勝に終わりました。

東京オリンピックに出場するU-23日本代表の監督も兼任する森保監督。

アジアカップ後も五輪代表とフル代表どちらでも召集する選手なども多く、海外クラブ所属選手の召集の調整の困難や怪我人もあり、これまで多くの選手を代表候補に入れてきました。

その後も、10月に行われたW杯アジア2次予選ではエースの大迫勇也選手が怪我でメンバー外に。さらに10月10日のモンゴル戦後に冨安選手の負傷が判明しチームから離脱します。

また、11月の親善試合でもフォワードの鈴木優磨選手、12月のE-1選手権ではボランチの橋本拳人選手が左ふくらはぎを負傷してチームから離脱しました。

これまで80人近くの選手が森保ジャパンに呼ばれてきましたが、怪我人続出のためベストメンバーで挑めた試合はまだ少ないと言われています。

スポーツ選手にとって怪我は常に隣り合わせではあるが、所属クラブと代表の過密日程のなかでも選手にはコンディション調整を行い万全な状態で試合に挑んでもらいたいです。

【怪我のニュースに伊紙も大きく報道】

冨安健洋

2022年カタールW杯アジア2次予選のモンゴル戦が2019年10月10日に行われ、冨安選手は吉田麻也選手と4バックのセンターディフェンダーとしてコンビを組み6-0と完封勝利に貢献しました。

しかし、後半アディショナルタイムに相手選手と競り合った際に左太もも裏を負傷し、試合終盤にピッチから退いてしまいました。

試合の翌日の検査で、冨安選手は左足太もも裏の肉離れと診断され、チームから離脱し15日に行われるタジキスタン戦を前に代表離脱を余儀なくされました。

この冨安選手の怪我について、所属先のボローニャFCやイタリアでも大きく取り上げられました。

クラブ公式サイトでは「冨安が代表チームでのケガのあと、グレード2の左大腿二頭筋の損傷と診断された。全治は約30日から40日。」と発表された。

ボローニャ専門ニュースサイト「トゥットボローニャ・コム」では、冨安選手の怪我について「ボローニャにとって最悪のニュース」と報じました。

同サイトでは「ボローニャから各国の代表に行っていた6人のうちの1人である冨安が、モンゴル戦で筋肉を痛めた。彼の状態は絶えず監視される。もし怪我が大したことのないものなら、タジキスタンへの遠征に帯同するだろうが、詳細な検査を必要とするくらい酷い場合はすぐにボローニャに戻るだろう。」とモンゴル戦後に速報で扱っています。

イタリア紙「Corriere dello sport」では「左足太腿裏の肉離れで全治3~4週間離脱となる見込みだ。」と報じられるなど、イタリアの現地メディアでも冨安選手の代表選での怪我について大きく報道されました。

イタリアのメディアの間で冨安選手のことを「すでにロッソ・ブルー(ボローニャFCの愛称)のアイドル」と評価されているだけに、彼の長期離脱はチームにとって痛手となると動向が心配されました。

また、代表戦後にボローニャFCはセリエAの強豪ユベントスとの大一番を控えていたため、チームにとっても冨安選手個人にとってもこの負傷は痛手となってしまいました。

【復帰後は再び先発フル出場の常連に】

冨安健洋

2019年10月10日に行われた2022年カタールW杯アジア2次予選のモンゴル戦で冨安健洋選手は左足太もも裏の肉離れで負傷し、全治まで30日~40日と診断されました。

この怪我で冨安選手はしばらくピッチを離れることになりました。

シント=トロイデンVVからボローニャFCに移籍した初年度で開幕から右サイドバックのレギュラーとして試合に出場し、セリエAで順風満帆なスタートを切っていていただけに、とても残念な出来事でした。

また、チームとしても代表戦明けに王者のユベントスとの試合が控えていました。

その試合に守備の要である冨安選手が出場できないのは大きな痛手となりました。

冨安選手は10月19日の第8節ユベントス戦から11月8日の第12節サッスオロ戦までの5試合を欠場しました。

第13節のパルマ戦では移籍後初めてセンターバックとして先発出場し、1カ月ぶりに戦列復帰を果たしました。

その後の試合では定位置の右サイドバックで先発フル出場をしています。

【まとめ】

ここまで、冨安健洋選手の怪我と復帰後の状況について調べてみました。

サッカー選手にとって怪我は常に付き物であり、時にはその影響で選手生命が大きく狂わされる選手もいます。

幸いにも冨安選手が日本代表のモンゴル戦で負った怪我は大事に至らず、1カ月程度で治りピッチに戻ってこられるもので良かったです。

シーズン途中に怪我がありながらも、ボローニャFC加入初年度で監督やチームメイト、ファンからも認められる活躍を見せる冨安選手。

新シーズンが開幕した8月から早速クラブMVPにも選出されるなどセリアAでの実績はここまで順風満帆と言えます。

セリエAが新型コロナウイルス感染の影響のためリーグを中断した第26節終了時点までで、冨安選手は怪我で欠場した5試合と累積警告で出場停止の1試合を除く、20試合に先発出場し、19試合でフル出場をしてきています。

加入初年度でチームのとって必要不可欠な存在であることは間違いない活躍を見せています。

今後も冨安選手のボローニャFCでの活躍に期待し、注目していきましょう。