
2020年から楽天イーグルスにて活躍中の鈴木大地選手。
2019のFA移籍の背景や巨人ではなく楽天を選んだ要因などを今回はまとめてみました。
鈴木大地のプロフィール
鈴木大地選手は1989年生まれで静岡県駿東郡小山町出身のプロ野球選手です。
中学では地元の静岡裾野シニアでプレーし、高校から神奈川県にある桐蔭学園高校に進学。
在学中に甲子園出場は叶いませんでしたが、高校卒業後東洋大学に進学すると1年時の春からリーグ戦に出場、3年生からは4番打者と副主将を任されました。
3年生が副主将に任命されるのは創部以来初めてで当時からリーダーシップ力の高さを感じます。
また3年時、4年時には日本代表にも選ばれています。
2011年のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズから3位指名を受け入団。
前年対談した西岡剛に代わっての正遊撃手候補として入団しました。
入団1年目の2012年は春季キャンプ序盤でのインフルエンザ感染が響き開幕1軍は逃しましたが、6月2日に代走での初出場を果たし、6月11日の読売ジャイアンツ戦では代打で出場し初安打を記録しています。
2年目には遊撃手のレギュラーに定着し全144試合に出場、ベストナインにも選ばれ飛躍の年となりました。
2014年には入団3年目ながらキャプテンに任命され2年連続で全試合出場を達成しました。
2015年以降も毎年140試合以上の出場を続け、ポジションに関しても内野全ポジションだけでなく外野主として出場するなどユーティリティプレイヤーとしてチームに欠かせない存在でした。
2019年オフにFA宣言し東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍、2020年シーズンより楽天にてプレーしています。
FA権行使の理由は流動的な守備位置?本人は否定も
本人は明確に否定していますが、FA権行使の理由として流動的な守備位置に対する不満なのではないかという話が出ております。
実際、入団3年目には前年遊撃手でリーグトップの守備率を記録したにも関わらず、新外国人ルイス・クルーズの入団に伴い二塁手としてスタートしています(後半戦は遊撃手に固定されていますが)。
2016年には当時ドラフト1位で入団した平沢大河選手の起用などの事情により三塁手や二塁手として出場、翌2017年には正式に二塁手にコンバート、翌2018年は前年に三塁手として台頭した中村奨吾選手と入れ替わる形で三塁手にコンバートしています。
更に2019年に関しては日本ハムから移籍したレアード選手が三塁手としてスタメン出場したため開幕戦への出場を余儀なくされ最終的には一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、外野手で出場するなど、よく言えばユーティリティプレイヤーとして活躍していますが、一種便利屋として出場せざる得なかったです。
このような流動的な起用に関しては直接の影響ではないにしても他球団の話を聞いてみたいというFA権行使の後押しになったのは間違いないでしょう。
さらに成長するために環境を変えて取り組みたい
鈴木選手のFA宣言に伴い、読売ジャイアンツと楽天イーグルスが手を挙げ、宣言残留を認めている千葉ロッテの3球団での争奪戦となりました。
資金面においては楽天が4年総額約7億、巨人が3年総額約7億、千葉ロッテが3年総額約5億と、巨人がリードしており、且つ慣れ親しんだ関東球団でもありましたが、最終的には東北楽天への移籍を決めました。
明確に巨人を断った理由は明記されませんでしたが、近年巨人にFA移籍した選手が移籍後も特別扱いされることなく競争環境に置かれ、毎年新戦力がやってくる中、リーグやチームが変わっても成績を残し続けないといけないという厳しい境遇に置かれる選手が増えてきていることは起因しているかもしれません。
そういった点では、楽天やロッテは巨人ほどの資金力があるわけではないですし、FA選手を大事に起用してくれる印象があるのは事実です。
本人としては会見の場で「野球をやっているときや練習中の姿という、アマ時代から大切にしてきた部分を評価して頂いたのがすごいうれしかった」と話していますが、起用方法や今後の出場保障などの部分も大きかったのではないかと思います。
まとめ
鈴木選手は内野全てのポジション以外にも外野まで守るユーティリティ性と、毎年安定した打撃成績を残すことからもチーム事情に対して幅広く活躍できる点を高く評価されていました。
プレー以外にもファンとの一体感を非常に大事にしており、ロッテ在籍時に行っていた勝利の儀式「We Are」は鈴木選手が先導に立って行っておりました。
そういったプレー外での振る舞いや人柄というのも楽天では高く評価されていました。
鈴木選手自身も今回のFA宣言を新しく挑戦できる最後のチャンスととらえており、30歳になったことなど年齢の面もFA宣言の要因になっていました。
ロッテでの便利屋起用というのもマイナスなイメージを持たれていることもありますが、鈴木選手自身は素晴らし経験だととらえており、且つ他球団からの評価が上がった要因でもあったと思います。
メインとなるポジションを持ちつつチームの戦略の幅を大きく広げるための活躍ができる点など楽天が口説き切った形になるのでしょう。
新天地での鈴木選手の更なる活躍を期待したいと思います。